グラッチェ 会の記録


神奈川横浜を中心に、春山・夏山・秋山・冬山、すべての山で活動している山岳会です。
教育山行ももりだくさんです。ただいまメンバー募集中。

http://ocha-time.xsrv.jp

2020年12月31日木曜日

甲斐駒の黄蓮谷右俣の登攀

【日程】2020/12/26 (土)~28(月)

【場所】甲斐駒ヶ岳、黄蓮谷の右俣
【メンバー】ナカ、他会2(Tさん、Yさん)
【形態】個人山行
【天候】晴れ
【行程】
<26日>[7:00]竹宇神社駐車場--黒戸尾根--[14:30]七丈小屋(小屋泊)
<27日>[3:30]七丈小屋--[4:15]六丈ルンゼ入口--六丈ルンゼ下降--[6:30]黄蓮谷本谷(二俣)--右俣
--[8:00]奥千丈の滝--[12:00]奥の滝--奥の滝上流の尾根の登行--[20:00]甲斐駒ヶ岳山頂--[22:00]七丈小屋
<28日>[8:00]七丈小屋--黒戸尾根--[14:30]竹宇神社駐車場

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ナカとTさんは昨年左俣を登ってますが、右俣は初の挑戦でした。
Yさんは黄蓮谷そのものが初の挑戦でした。

<26日>
いつものように出発時に竹宇神社に山行の安全を祈願しました。

黒戸尾根の途中からは黄蓮谷の右俣の上部が見えます。

同行のTさん、Yさん。

五丈からは篠沢七丈瀑が見えます。
今回はいい具合に凍結しているみたいです。
これなら黄蓮谷もバッチリ凍っていると思いました。


七丈小屋に到着し小屋泊。
小屋では一週間前ほどに右俣を登られた小屋主人の花谷さんからいろいろ話を聞かせて頂きました。
右俣は氷はバッチリですが、相当長いラッセルに時間がかかるので注意とのことでした。


<27日>
七丈小屋から黒戸尾根を下降し、六丈ルンゼの鞍部に到着。
ここで覚悟を決めて六丈ルンゼを下降しました。


六丈ルンゼを下降の際には、昨シーズンに見つけた黄蓮谷本谷の坊主の滝の上に出るルートを今回も発見し直接二俣に到着しました。これで、坊主の滝の下に出るルートに比べて、一時間以上節約できたことになります。
写真奥の左側が左俣、正面奥が右俣。


右俣入口のナメ滝。


奥千丈の滝に到着。


奥千丈の滝の登攀

同。


その先には氷の回廊が続きます。

その後は延々と中途半端なナメ滝が続きますが、スリップは許されません。

ヒラメ筋がパンパンになります。
こういう中途半端な氷が続くのが一番疲れます。

やがて奥の滝に到着。
1P目はノーロープ。


2P目はさすがにロープ使用しました。
どことなく、タヌキが登っているように見えますが。。。


その上には岩小屋がありました。

その頃には先行していた単独のクライマーと合流し4人で行動しました。

このあたりから、急に沢筋の雪が深くなりましたので、沢奥の右側の尾根に取付きました。
あとで考えたら、これが早すぎたかも。


その後、シャクナゲやハイ松が密集している尾根をひたすら山頂を目指しました。
ロートルにとっては苦闘の連続で、尾根上の写真は全く有りません。

甲斐駒山頂への登頂時刻は20時。
しかも、ブログに良く出ているルートをとれば山頂付近の左側の稜線に出るつもりが、何と右側に出てしまいアゼンとしました。つまり、沢筋から取付いた尾根が思っていたものと違っていたことになります。
しかし、山頂近くに抜けたので、これはこれで正解なのでしょうかね。
また、夜まで晴天+微風+ほぼ満月の絶好のコンディションだったのがラッキーでした。
日が暮れてからも、目標となる山頂が月明りで良く見えたので元気が湧きました。

その後、七丈小屋に帰ったのが22時。
本日の行動時間は、18時間半!

遅くの到着にかかわらず、小屋の夕食を出して頂きました。
大変有難うございました。

総合的に見ますと、黄蓮谷は右俣は垂直の氷瀑が無いので、アイスとしては左俣よりグレードが低いと思いますが、ルートの長さ、ツメの部分のハイ松の斜面の厄介さを考えると、個人的には右俣の方が大変なのでは?と思いました。(左俣のツメの部分はもっと素直かな?)

何はともあれ、私とTさんは昨シーズンの左俣と合わせて、長年の目標であった両俣を完登できました!
同行して頂いたTさん、Yさん有難うございました。

<ナカ>



2020年12月29日火曜日

爺が岳東尾根

【日程】2020/12/29-/30

【場所】爺が岳東尾根

【メンバー】こうの、やーご

【形態】個人山行

【天候】29日:晴れ、30日:雪

【行程】29日:道の駅松川(前泊)==鹿島山荘P [7:20]--おばばの碑--[11:00]1767JP幕営地

30日:1767JP [8:50]--1978P3[10:00]--1767JP--[12:40]鹿島山荘P==入浴後各地   

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好天なのは29日のみなので直前まで悩み爺が岳東尾根に決定

鹿島山荘駐車場より
いきなりの急登
翌日の荒天を考え赤旗、赤札をつけながら

まるで春山のような暖かさと久々の全装にあえぐ



JPには1張り。山頂アタックしているよう

今夜からの暴風の為にブロックを積み上げた

快適テンバ
早々に入山祝い。酒とつまみでいい気分だが時間があり過ぎる。やはりP3まで行くべきだったか?早々に就眠したが朝方の雪と酒の飲み過ぎ?二度寝により(12時間睡眠WW)山頂は無しP3まで全装にて行くこととした。
前日のトレースはほぼ無くなっている。雪は降っているが風は時々吹くのみ。ガスっているので山頂は見えない。雪庇の発育はまだまだだが踏み抜きはそこかしこ。

ラッセル目的なのでトレースを外しながら行く。P3には二張りテント。一週間BC滞在中と羨ましい若者たちがブロックを高々と積み上げていた。

ほんの少しなのに妙に疲れ果ててしまった。早々に下山を申し出た。いい雪なのに。

1300m付近は雨だったようでそこかしこにグライドクラックが見られた。不用意に足を踏み込むと雪崩て土がむき出しとなった。暖かいせいか汗なのか全身びしょ濡れとなってしまった。




2020年12月21日月曜日

初! 八ヶ岳裏同心ルンゼ


【日程】2020/12/19 (土)、20(日)

【場所】八ヶ岳、裏同心ルンゼ
【メンバー】ナカ、のり、ぐっ
【形態】個人山行
【天候】曇り時々小雪
【行程】
19日(土)[8:00]美濃戸--[9:40]赤岳鉱泉--[12:00]裏同心ルンゼF1到着--アイスクライミング--[16:30]赤岳鉱泉
20日(日)[6:00]赤岳鉱泉--[6:50]裏同心ルンゼF1到着--[7:20]F2--[8:10]F3--[8:35]F4--[8:55]F5--[9:40]裏同心ルンゼ終了点--[10:10]大同心稜
--[11:30]赤岳鉱泉--[13:45]美濃戸

2020年12月20日日曜日

真教寺尾根

【日程】2020/12/20

【場所】真教寺尾根

【メンバー】こうの、やーご

【形態】個人山行

【天候】晴れ

【行程】美しの森P[7:40]--羽衣池[8:20]--賽の河原[9:00]--牛首山[10:30]--扇山--[12:00]2600m付近[12:20]--扇山--牛首山--賽の河原--羽衣池--[15:30]美しの森P

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シーズン始めに雪を求めて八ヶ岳東面真教寺尾根へ

雪期待薄の為、山頂目指さず12時を限度とした。なぜかスタート時間が遅い。

薄く雪あり
羽衣池
牛首山手前
扇山超えた辺りから雪が多くなってきた


トレースあるがサラサラの固まらない雪

2600m付近にてタイムアップ

まだ子供?急なガレ場を下って行った


シーズン始めとはいえ全く歩きが不十分。意外と雪が多くスタートをもっと早めればよかったと後悔。下山でリフト利用せずトレーニング。

おまけ




2020年12月18日金曜日

宝剣岳 雪訓

 【日程】2020/12/12(土) - 13(日)

【場所】中央アルプス 宝剣岳
【メンバー】こうのさん、やーごさん、のりさん、きどさん、あわたさん、こもり (ブログ記入)
【形態】個人山行
【天候】曇り、一時雪、稜線上強風
【行程】
12/11(金) 各自 菅の台バスセンター集合 (前泊)
12/12(土) [7:00]起床 -[8:15]菅の台BC-<バス>-[8:45着・9:05発]しらび平-<ロープウェイ>-[9:12着]千畳敷~千畳敷付近適地にて雪訓[14:00]終了-[15:00]宝剣山荘
12/13(日) [5:00]起床[6:30]発--雪訓-[11:20]終了下山開始-千畳敷駅[11:55]--<ロープウェイ・バス>--[13:30]菅の台BC==食事後各地

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雪シーズン前ということで、宝剣岳に雪訓合宿に行ってきました。
秋の好天続きのために当初予定の富士山では雪が不足、転進しての合宿です。



千畳敷カール内に適地を見つけての雪訓となりました。
2日間で実施した主な内容は以下の通り。

●1日目
・歩行訓練 (ツボ足、アイゼンあり両方、新雪上の歩き方メイン)
・シリセード
・滑落停止

●2日目
・中岳まで登降
・雪上での支点構築 (ピック刺し、ピッケル埋め)
・制動ビレイ(腰絡み、スタンディングアックスビレイ)
・コンテのセット(東京コンテ、形のみ)

きどさん、あわたさんがゲスト参戦
お二人とも趣味が深すぎる、、、


千畳敷でやっと見つけた訓練適地
雪がそこそこあり岩が無い、斜度が適切、下の方は緩傾斜、という適地を探すのに難儀
まずは歩行訓練から実施

我先に滑り出す怪鳥
シリセード、滑落停止、各種ビレイは勢いをつけるためにソリを使って実践

雪山でのタバコは格別?

夜は小屋での宿泊、最高にくだらない話が楽しい。
お酒でいい感じに。

あわたさんによるとってもいい写真
のはずが、後ろで邪魔なのが、、、

二日目、暴風の中岳



支点構築方法
雪質によって方法を要選択

腰絡み
バケツを深く掘ること

スタンディングアックスビレイ
握って止めずに摩擦でゆっくり止める


懸念していた雪もあり、充実した雪訓でした。
特に初雪訓のこもりには目からウロコの内容多数。
そもそものピッケルの持ち方から丁寧に教えていただきました。。。

個人的には下の内容が課題として残りました。
残雪期前などでどなたか、是非もう一度雪訓おかわりにお付き合いください、、、
・コンテ
 →形は分かったが未実践、どの程度止められるかやってみたい
・支点構築、ビレイについて
 →「どのような斜度・雪質」でそれぞれの方法を選択すればいいかがまだ分からず
 →実践で使い分けを知りたいです
・ビーコン
→今回未実践


週明けからの強い寒波で、いよいよ本格的な雪山シーズン突入です。