グラッチェ 会の記録


神奈川横浜を中心に、春山・夏山・秋山・冬山、すべての山で活動している山岳会です。
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2020年1月6日月曜日

甲斐駒の黄蓮谷左俣の登攀

  [日程】2020/1/3-5

【場所】甲斐駒の黄蓮谷左俣
【メンバー】ナカ+タケちゃん(他会)
【形態】個人山行:アイスクライミング
【天候】全日程晴れ時々曇り、登攀の日は強風
【行程】1/3:[6:00]竹宇神社ー[13:10]七丈小屋
    1/4:[3:30]七丈小屋ー[7:00]二俣ー[10:30]大滝下ー
                         [15:30]最後の30m滝上ー[18:00]八丈の稜線ー[19:00]七丈小屋
      1/5:  [8:00]七丈小屋ー[12:30]竹宇神社到着

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ことしも黄蓮谷の左俣に行ってきました。
核心の60mの大滝です。

参考まで以前登った日向山からみた黄蓮谷左俣の上部の状況が分かる写真も添付します。
大滝や最後の滝から八丈の稜線まで、相当歩くことが分かります。



<初日>
いつもの通り出発前に竹宇神社にご挨拶。

黒戸尾根の途中からは黄蓮谷の右俣が見えますが雪煙にかすんでいます。

刃渡りも雪がついていました。

五丈から見える篠沢七丈瀑。
いい具合に氷が張っていました。
これなら黄蓮谷も十分に凍結していると思いました。

五丈の奥の登山道崩壊部の修復された梯子

六丈の開力霊神の石碑にご挨拶。
今回もお世話になります。


七丈小屋に到着

夕食のカレーはお替り自由

<二日目>
3時半に小屋発、六丈ルンゼへ向かう。
六丈の鞍部では相当の強風。
数年前にここで同じような状態で登攀を中止したために後で後悔したことを思い出しました。そんなことで判断に相当迷いましたが、今回は一旦谷に降りてみて、よっぽど条件が悪ければ引き返すことにして、六丈ルンゼを下りました。
黄蓮谷までの下降時間は2時間。

黄蓮谷が近くなった頃、毎年見落として失敗している坊主の滝の上に出るルートを幸運にも発見し、坊主の滝を登らずに6時過ぎに二俣近くに直接到着。まだ真っ暗なので、一時間ほどツエルトの中で暇つぶししてから左俣に入りました。
この段階でも、相当な強風でした。

二俣。
昨年登った時に比べて、相当雪が多い感じでした。
単独で右俣に行く人の姿も見えました。
しかし、昨日すれ違った人の情報では右俣は埋まってしまい、ノーロープで登ったとのことで、そろそろシーズン終了みたいでした。

左俣入口の三段滝はフリーで越えます。

三段滝の上にはチムニー滝があります。
しかし、今年は雪が相当多いのと強風が収まる瞬間を待ちながら進みましたので、移動に時間がかかります。これからもこんな状態が続くのかと思うと、時間切れに不安になりながら登攀を継続。

チムニー滝はタケちゃんがリード。

その後に出てくる、50m滝、20m滝は傾斜が緩いのですが、風が強いので一応ロープを出しました。

次に核心の60m(2P)の大滝。
この頃ようやく風が収まり、登りやすくなりました。
そのためようやく上まで抜ける覚悟を決めました。

ナカのリード。
上部の垂直部を抜けて、傾斜が緩くなるところで一旦切りました。
その後は傾斜が緩くなりますが、ナメで氷が薄くなるためスクリューをセットするところが無く緊張。結局何とか2Pで抜けました。

大滝を登るタケちゃん。
下には後続パーティーの姿が見えます。

最後の滝は傾斜が強い30m。

大分疲れてきたので去年と同じく左のブッシュとの境目あたりを登る。
しかしここは氷が薄いので、スクリューをセットできないために絶悪。
側面の灌木に支点を取りながらも、薄い氷の上のランナウトの連続に冷や汗びっしょり。アックスを打ち込むたびに刃先から火花が出るので、泣きながら登りました。
これで氷瀑帯は終了!

その後は、最初は相方と交替しながら八丈に向け雪壁を登りました。
更にその後は、後続パーティーに追いつかれてラッセルを交代してもらいました。

六時頃に、思い出いっぱいの八丈の石碑にようやく到着し、石碑にタッチ。
両名ともにヘロヘロでした。その後、7時頃に小屋に到着し夕食に間に合いました。

<三日目>
この日は帰るだけなので、マッタリと下山開始。

昼過ぎに竹宇神社に到着し、下山のご挨拶。

黄蓮谷は、雪が相当多くなっているので、そろそろシーズンオフが近くなっている気がしました。以上です。

<ナカ>


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