グラッチェ 会の記録


神奈川横浜を中心に、春山・夏山・秋山・冬山、すべての山で活動している山岳会です。
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2016年4月30日土曜日

杓子岳双子尾根

【日程】 2016/4/30
【場所】 白馬岳 杓子岳双子尾根
【メンバー】 こうの、まる(記)、もろた
【形態】個人山行
【天候】快晴ー荒天
【行程】429 猿倉荘駐車場(仮眠)::4/30 5:00起床-6:10出発-7:00猿倉台地-8:40双子尾根上-10:15樺平-(幕営設営)-11:30出発-13:10ジャンクションピーク-14:00樺平着-(幕営撤収)-14:55下山開始-15:40猿倉台地-16:50猿倉荘駐車場-帰路
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当初の予定を短縮して、杓子岳双子尾根の往復をする予定に変更して入山。
昨年の同じ時季より猿倉荘の駐車場の雪は少なく感じた。猿倉荘前の登山届提出所にて状況を確認すると、昨日の降雪状況、救助要請件数などの情報を入手したりして担当者の方から装備等の口頭確認があった。現時点では双子尾根に入っているパーティーはいないとのことで、ラッセルになるのでは?とのことであった。

出発して直ぐに白馬鑓ヶ岳の分岐。
ここで猿倉台地へ上がるが、地図の確認。よし!と振り返ると・・・
気を取り直して分岐より猿倉台地へ向かう。
先行パーティーとすれ違うも先に行ったこうの氏はいない・・・
だいぶ遅れて猿倉台地にて合流。







猿倉台地から小日向山を確認。小日向山経由では時間がかかるので、ルンゼを詰め上がることにする。
シュルンドを避けながら尾根上に上がりやすい位置を見ながら上がるが、強い日差しに白い雪、汗が目に染みて涙が止まらない。





 
シュルンド登り、雪庇登りをして尾根上へ到着。アイゼンを装着し、尾根上の藪漕ぎとなるが残雪を迎えた活き活きしたしなやかな藪に跳ね返されながら上がる。樺平までの尾根道は自分が上がってきた道が見下ろせて、なんとも気持ちいい。
 
先行するこうの氏、後ろにいるもろた氏の中間を歩いていたが、あと一登りで樺平の所で、こうの氏が道を譲ってくれた。
おおおおおお~、ここが樺平!カールに大きな樺の木が1本。実に感動的な風景である。
今日の幕営は絶対に樺平が良い!と昨夜、3人で決めた甲斐があっただけに、とても素敵な場所である。
テントを設営し、戻るころには強風になる可能性がある為、テント内に不要な装備の全てを入れて出発する。
先行パーティーのトレースもお借りして、ぐんぐんと高度を上げ初めてきた頃から風が強くなりだすが、山頂付近はまだ明るい。明るいうちに早く山頂に近づきたい。
 

 

先行パーティーは岩の方を上がっていたが、ボロボロとのことで、我々は下部を巻く。尾根に戻るにはシュルンドを上がる為、ハイマツを拝借する。更にバリエーションであると実感する。
先行パーティーが途中で目出し帽を付ける為に立ち止まっていたので、トレースのお礼を言い、ジャンクションピークにむかって歩き出す。もろた氏はだいぶ後ろだ。
ジャンクションピークに到着。4テンが張れそうなスペースが既にできており快適そうなビバークポイントである。
しかし、上部は真っ白く風も強くなり始めてきているので、もろた氏の到着を待ち、どうするか相談することにする。
3人の結論は下山。山頂へは後ろ髪を引かれるが、悪天候にはかなわないので、本日はジャンクションピークを最終点として下山開始となった。


途中、立ち止まると強風とあられの吹雪に顔が痛い。朝の天気とは一転した状況であり、あっという間の天候の変化、自然の脅威を感じる。
体感風速20m近いこの強風はしばらく続き、テントも飛ばされそうなので、時間も早いので撤収して下山することにした。
朝には数名のスキーヤーが上がってきた沢を下降する。至る所にスキー板の跡や靴の跡が残ったり、雪が腐っている箇所などもあったりと歩きにくいが、雨がぱらつく中、虹が出ている下界を見ながら一気に降りた。


今冬は雪も少ない上に、気持ち的な部分で折れる事もしばしば。今回の山行も一度は辞退したものの、こうの氏の計らいで参加でき、雪のバリエーションルートに入れたことと、雪の恐怖がだいぶ薄らいできたこと、雪の季節の締めくくりがこの双子尾根で出来て本当に良かったと感謝している。



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